~絆~

2012年度 社団法人 島田青年会議所
理事長 大場 泰介
2011年3月11日、それは日本人にとって悪夢の一日の始まりとともに、新しい日本の在りかたが改めて問われた日となりました。テレビに映し出される被災地の悲惨な状況は私たち日本人にとってかつて無いほどの衝撃と絶望感を与えました。地震・津波の被害のみならず原子力発電所事故も発生した最悪の状況下において、全国から集まった自衛隊・消防隊・ボランティアをはじめとする救援隊の必死の姿や、瓦礫の中で泣き崩れる大人たち、その横で何が起きたのかを理解しつつも笑顔を絶やさない子どもたちを見て、私たちは何をすべきなのか、今出来ることは何なのかという想いと行動が日本全体を包み込み、「必ず復興させる」という1つのベクトルに対し意識が向けられました。言うなればこれこそが日本人としての「絆」であると考えます。
東日本大震災は、私の中の価値観を一遍させました。すべての物質が一瞬にして無になる状況、大事な人たちが何の前触れもなく突然命を絶たれる状況を目の当たりにしたとき、私の中で何かが弾けました。「家族をはじめ自分に関わる全ての人が生きていること」、「生まれ育ったまちで生活できること」ただそれだけのことが幸福であることを実感したからです。今までの当たり前をこれからの当たり前であり続けさせるために私は青年会議所の活動を行っていきます。私たち青年が責任感・使命感を持ち、地域に対して真摯な姿勢で向き合い、市民、行政、企業を連携させる立場に立って地域に根差した活動を展開していきます。
私は生まれ育ったこの島田市が大好きです。自然豊かで温暖な気候のためか非常に温厚な市民が多いこの地域の皆さんにこれまでも大変お世話になっています。何かのきっかけで繋がりを持った人たちと、共に考え活動していく中で自分の予想以上により良い方向に向かう体験を多くしました。私はそういった関係をこれまで以上に密接にし、より多く作り上げることによってこの地域の発展に多くの福音をもたらすことが出来ると確信しています。その為には地域の絆を深め、強く団結しなければならないと痛切に感じています。
絆という糸を綱にすることは容易いことではありません。お互いを思いやる「感謝の気持ち」を持つことからはじめ行動し、絆という糸を手繰り寄せ続けていけば必ずや綱ができあがります。この綱が地域にとって大きな魅力となり、何物にも変えがたい効力を発揮する原動力となるでしょう。そしてJCがその礎となるべく、会員一人ひとりが高い志を持ち、より活発な議論を行い、情報伝達を迅速化し、それらの結果を地域に対して強く発信していくことで、関連団体との活動・連携も強化され、地域との絆の糸も紡がれ、さらに大きな綱になっていくことでしょう。
私たちのまちに
私たちは「明るい豊かな社会」の実現のため、長年に渡り様々な事業を実践してきました。その経験を踏まえ今年度は地域と一体となったまちづくり活動と情報の発信を行っていきます。より良いまちにする為には、まちを愛し、まちに関心を持たなければなりません。私たちメンバーは私たちを育ててくれたこのまちに関心をもち、そして人に感謝する心の大切さをもって、周辺地域の方にはこのまちの魅力をより多くの方に知っていただきたいと考えます。
また、私たちの活動を知って、見て、参加し、共感していただくことで、私たちの運動の輪が広がり、ひいては「明るい豊かな社会」の実現に近づくと確信しています。
このまちの未来のために
今日の社会は物質的には豊かですが、個の権利を尊重するあまり人間関係が希薄になっています。そうした大人のもとに育った子どもたちは当然変化していきます。友達との接し方、他人との接し方に戸惑う子どもが多いと感じます。
こうした中、家庭、学校、地域が一体となり、笑顔があふれるまちづくり・つながり「絆」を生むことが、重要になってきたと思います。
人は一人では生きていくことが出来ません。生まれながらに読み書きは出来ません。家族が教え、地域の人が話しかけ、支えてくれたからそれを覚えることが出来たと思います。そういう一つ一つに、そして今生きていることへの感謝の気持ちを持つこと、人を思いやる気持ちの大切さを子どもたちに伝えていきます。
会員の拡大について
会員の減少は全国の青年会議所共通の課題となり、当LOMにおいても大きな問題となっています。会員数の減少は事業費の圧迫、活動の縮小とLOMの基盤を揺るがすことにもなります。
私たちの活動を広げていくためには、同じ志の仲間を得るための会員拡大は必要不可欠です。地域との絆を深め、より多くの同志を獲得することによって更なる地域発展に導けるはずです。そのためにもメンバー一人ひとりが真剣に、必死に、青年としての情熱をもって会員拡大に取り組みましょう。
地域のリーダーとして
私たちは仕事を持ち、家庭を持っています。JCの活動を行っていくためにどちらも欠かすことは出来ません。青年経済人として家族の長として、地域のリーダーとして率先して行動していくにはまだまだ成長していく必要があります。
メンバーには人間が本来持っている感性を引き出し、物事を客観的に考えることができる力、目的意識をもって積極的に行動できる力を身につけてほしいと考えます。メンバー一人ひとりの資質の向上につながる事業を企画していきます。
静岡ブロック協議会
今年度、我々島田青年会議所が15年ぶりに静岡ブロック協議会の事務局及び会員大会の主管を担当します。メンバー一人ひとりが責任を自覚し情熱を持って行動し、魅力ある事業を考え、楽しんでJC活動をおこないます。
会員大会を成功させることにより、メンバーがより多くのことを学び、成長できると確信しております。メンバー全員が志を同じく団結しブロック主管を務めていきます。
おわりに
私は長年柔道を続けています。その中に「心・技・体」という言葉があります。心は精神力、技は技術、体は体力のことを示しています。柔道やスポーツをおこなう上でこのどれか一つでも欠けるとバランスが悪くなり、勝利することは出来ません。
これはスポーツだけに限ったことではなく、仕事や青年会議所活動、何事においてもいえることです。強い心や信念を持ち、必要な知識を蓄え、健康な体や体力を保ち活動していきます。
最後に何よりメンバーの絆をより強いものに、より太いものにして団結し未来への一歩を踏み出すべく活動してまいります。一年間理事長として自ら率先して行動し、邁進していく所存です。




